大学受験と就職活動が本質的に異なるのは、努力が必ずしも正当に報われない点だ。受験のように勉強一筋にしていれば、良い結果が出るとは限らない。業界研究や企業研究を怠っていれば、就職自体が危うくなる。通話中でつながらない電話を、会社説明会の予約のためには延々数時間、かけ続ける努力もしなければならない。会社訪問のための交通費も馬鹿にならない。大学では、四月に新年度が始まっても、四年生は授業にあらわれてこない。キャンパスではリクルートスーツ姿の学生をみかけるものの、学生同士の情報交換か就職部での情報収集にいそしむ者がほとんどである。たとえ教員であっても、強制的に授業に参加させることはできない。学生にむかっては、「就職が決まっても、卒業ができなければどうしよりもないぞ」と脅してはみるものの、「卒業しても就職先がなかったら、どうしてくれるのですか」という反論には、どのように返答したら良いものか窮してしまうことになる。もちろん学生も、成績不良や単位不足で卒業できなくならないように、二年次・三年次にできるだけの単位を修了しておかなければならない。
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